ジコカイジ

self-disclosure‐‐‐乳がんのこと、仕事のこと、生き方のことを書いていくchisa/千祥のブログ。

乳がんサバイバーの私がジコカイジする理由。

なぜジコカイジなのか? 

  

① 妹のこと

ステージ4の乳がんとわかったとき、妹はテレビの仕事をしていたため、ドキュメントを撮影するオファーがあった。しかし、覚悟がないという理由で固辞。でも心境の変化か、夏頃からブログやインスタにトライしはじめるが続かず。息子に自分のことを伝えたいという思いがあったようだ。なので、妹がどんな人だったか、またどのような最期を迎えたのかを書き残したい、と常々考えていたというのも理由のひとつ。

 

最期の日々は、精神的にも、経済的な面でも、また病状の進行もすさまじく、辛いことの方が多かった。その苦しみのなかで、私の希薄だった家族の意識を回復させてくれる言葉や想いをたくさん伝えてくれたのだ。私はひとりじゃなかった。ずっと妹がいたことを発見させてくれた。

 

温かい時間は短く、想像を絶する痛みが長く続いていた。私は試されている、と思う瞬間が幾度かあった。そのことについて、なかなか書くことができない。

 

私が、妹の死にこだわっていることを、しつこいと感じている向きもあるのは知っている。でもまだ書けない出来事があるからなのだ。忘れられないが書けないのだ。でも書かねば。

 

 

② 乳がんのこと

50歳で2度目の乳がんになって、手術のこと、抗がん剤のこと、副作用のこと、脱毛のことなど、治療によって自分がどうなってしまうのか知りたくて、闘病ブログなどを検索しまくっていた。今も、私と同じように、気になる事象を検索しまくっているがん患者は世の中にたくさんいるはず。

 

私はライターという職業柄、表現することが仕事だから、抗がん剤のことや、脱毛のことなど、自分をさらして(自己開示して)みることにした。そのほうが説得力を増す。体調が弱るときもあれば、脱毛に心が折れる時もある。生活も変わる。経済的な心配、今後の仕事など治療の困難以外の心配事に胸がつぶれるときもある。それも治療の一過程のすがた。それでも快復していく道のりまで見てもらいたい。治療中の不安を少しでも和らげて、そしてみんな治療以外の心配事も抱えているよ、ということもわかってもらえたらいいと思う。

 

③ カミングアウトすること

2001年に最初の乳がんになったとき、家族と数人の友人にしか知らせなかった。はがんのことは隠したまま、仕事についた。30代だったし、病気の自分を払拭するように、夢を追いかけたかった。でも妹の死を経て、また自分ががんになり、今度は公表することに決めていた。

 

今回はクライアントにまず乳がんになったこと、治療中にはできることと、できないことがあることを伝えてみた。それで仕事を外されても仕方ないと思っていたにもかかわらず、スケジュールを私の体調に合わせて調整しながら、仕事をさせてくれた。そのときの安堵感と信頼感。

 

隠していたことで、私は周囲をだましていると思いながら、実は、私自身をだましていた。体調が厳しいときも人に言えない、定期健診で休むことも言えない、そうしているうちに、こんなに私は頑張っているのに!耐えているのに!という気持ちがフツフツと湧いてきて、いつも心は不満が渦巻いていた。

 

結局、人にも自分にも正直なコミュニケーションが、いい関係を作るのだった。弱みをみせたくなかったばかりに隠していたが、弱みを見せることは、人として強いからこそできることだった。

 

これまで隠していたことを、正々堂々と書く、そして伝えたいのでジコカイジ、というブログ名にした。

 

ということで、このブログのメインの趣旨は以下となる。

①妹のことを書き残したい。

②自分がこれまで隠してきた乳がんにまつわることについて書く。

③以前の私のように、ググりまくっている人たちに「私の場合」という情報を伝えたい。限定的な情報だとしても、参考にはなるだろう。いま検索しまくって情報を捜し求めているのは、参考にする情報のストックを増やして安心したいから。ただ、これはあくまでも私のこと。とはいえ、あからさまに間違ったことは伝えない努力はすること。

 

あと、大迫恵美子をほめたたえること。

 

 
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